映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

パーフェクト・ケア(2020年)

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv74671/

  以下、上記リンクよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 判断力の衰えた高齢者を守り、完璧にケアする法定後見人のマーラ。裁判所からの信頼も厚い彼女だが、実は合法的に高齢者の資産を搾り取る悪徳後見人だった。

 “アメリカン・ドリーム”を手に入れたマーラは、新たに資産家の老女ジェニファーにねらいを定める。しかし、身寄りのないはずのジェニファーの裏にはロシアンマフィアが関係しており、マーラは命の危機にさらされる。
 

=====ここまで。
 

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 新聞に本作の映画評が出ていて、何となく興味が湧いたので劇場まで見に行ってまいりました。角川シネマ有楽町、、、かなり久しぶりな気がしたが、ここの劇場は結構好きだ。bicカメラカードで割引もしてくれるし。


◆欲しいのは“お金”です。

 老人を食い物にする犯罪ってのは、どこにでもあるんだねぇ。本作では小金持ち老人が狙われるが、貧困ビジネスってのもあるから、金持ってなきゃ犯罪者のターゲットになんかならんわ、と油断は禁物。どこでどんな犯罪者たちの罠に嵌るか、分かったもんじゃない。いずれにしろ、とことんまでむしり取られてポイされるのがオチである。

 マーラは、老人の身元を調べ上げ、安全パイにしか手を出さない。けれども、安全だと思っていたターゲットにとんでもない組織が絡んでいまして、さぁ大変!ってのが本作のお話のキモです。

 正直なところ、後半のやるかやられるかのバイオレンス描写は息を吞むものの、ストーリーの展開自体はオーソドックスで、あまり意外性はない。ただ、驚かされるのは、マーラの文字通りの“強さ”である。ロシアンマフィアの脅しを屁とも思わず突っ走る。当然、殺されかけるが、それでもゼンゼン怖れず突き進み続ける。あの胆力と体力は、これまでの映画のサバイバル・ヒロインの中でも最強だろう。

 マーラのセリフがなかなか頼もしい。「男は女を脅すことしかできない。今まで何人もの男が脅迫してきたけど、実際に直接手を出してきた男は2人だけだ。男の武器は虚勢を張ることだけ」(セリフ正確じゃありません)……これ、案外、的を射たセリフだよなぁと唸った。体力で相対的に勝る男に脅されれば、女は大抵の場合怯むもんね。これだけで男は女を黙らせることができるわけよ、ほとんどの場合。マーラみたいな女は現実にはそうはいないだろうから。

 あー、私もこんな怖ろしいセリフ吐いてみたいもんだ。私だったら、そういった舌の根も乾かぬうちに「でもやっぱやめておこう」とか言ってそうだけど。

 そうは言っても、マーラに1ミリも共感などできないし、痛快さも感じない。後見人制度のヤバさはチラホラ見聞きするけど、こういう、法の穴を利用して人のモノを収奪し、人の人生を破壊し尽くすような金儲けに、痛快さを感じろって方がムリでしょ。

 ここまでカネに執着する人って、おそらく、生い立ちに何らかの背景があるんだろうと思う。単純に貧しかったとかではなく、その人の元々持っている性質とか思考回路とかに作用する何かが生い立ちの過程であったに違いない。まあ、一言でいうと、“育ちが悪い”ってやつだけど、育ちの悪さもピンキリで、みみっちい育ちの悪さなら実際にイロイロ見てきたが、ここまでピンの育ちの悪さは、私の身近にはいない。そりゃ私自身がみみっちい世界にいるからねぇ。こんなマーラみたいな極悪な育ちの人間、リアルでは絶対に関わりたくないですね。

 ラストは、まあ予想どおりです。ああなったら、そうなるしかないよね、、、、みたいなオチ。ちょっと詰まんないよね、こういうのは。これも一種のポリコレなんでしょうか??


ジェンダーを意識しすぎな脚本。

 この映画は、マーラ側の人間はほとんど女なのよね。で、ロシアンマフィア側の人間はほとんど男。しかも、このロシアンマフィア側の人間のうち、マーラに直接手を下したのは女なのよ。つまり、前述のマーラのセリフ「男は直接手を出してこない」ってやつ。

 もちろん、これは制作側が意図して設定しているのだが、私が一番イケてないと思ったのは、ロシアンマフィアがいくらなんでもショボ過ぎるってこと。ボスの男は小人で、いつも側に大男を数人従えていて、……まあ、それは別に構わないにしても、マーラの追い詰め方がめちゃくちゃ甘い。あんなの、マフィアじゃねーだろ、、、って。日本のヤクザでももっとえげつないことすると思うよ。

 こういう悪VS巨悪という構図のお話の場合、巨悪が巨悪でなかったら、作品が締まらないよね。敵の設定をもう少し詰めるべきだった、、、と思う。

 しかも、このロシアンマフィアにマーラは見込まれて、後見人ビジネスで手を組むのだ。なんだかなぁ、、、。カネが目的の人間の限界を見せられた感じだったわ。つまんねぇ、、、。

 マーラを演じたのはロザムンド・パイク。序盤の彼女の髪型がめっちゃヘン。彼女、まあ美人の範疇に入るとは思うけど、ものすごく額が狭いのね。なので、どうもクールさ、理知的さがあんまし感じられない(あくまで私の感覚です。科学的根拠は何もありません)。度胸だけはある向こう見ずな女、って感じでしかないので、途中までは頼もしく見ていたが、終盤はちょっとウンザリしていた。水没した車の中から脱出するシーンもスタントなしでこなしたとか、根性ありますね。

 ロシアンマフィアが絡んだ老女の貸金庫にあったあのダイヤ、、、イマイチ、話にあまり有効に絡んでいなかったような。ロシアンマフィアの描き方が、とにかく拙い。敵役はもっと丁寧に、魅力的に描いてほしいものですね。

 

 

 

 

 

 

背後霊より怖い後見人。

 

 

 

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